飲食店向けの炭の選び方
炭の良し悪しは使用目的によって大きく変わるため、まずはどんな目的で炭を使用するのかをしっかりと考える必要があります。
一般的に炭を多く使用する焼肉屋さんなどでは、その食事時間を考慮するとランチでは30〜45分ほど、ディナーでは長くても2〜3時間ほどでしょう。この時間を大きく超える燃焼時間の炭を使用していてはロスが多くなるため、国産の最高級備長炭などを使うとコスト面で考えると決して優秀とは言えません。そこで焼肉屋さんにお勧めしたいのがラオス産またはベトナム産の備長炭です。国産に比べて燃焼時間は劣りますが、長時間の燃焼を必要としないシーンにおいてコスト面でこれほど優秀な炭は他にないと言えます。
一方で炭火を調理に使っている割烹や料亭など焼き場台が一つで調理人が一人の場合は、火力が安定して長時間燃焼をキープでき焼きムラの出にくい国産の備長炭を使用し繊細な火入れを行うというのもクオリティコントロールの面では良いので、国産ないしは外国産の炭の使用はどこで誰が使用するかをもとに考えていくと良いかもしれません。
少し前までは外国産の備長炭に対しその質のばらつきなどで多少悪いイメージを持っている飲食店の方も少なくなかったようですが、近年では審査や製造過程のチェックなども増え外国産備長炭も全体的にその質を高めてきています。多く炭を消費する形態の飲食店の方は店舗内での使用用途を見定めた上で外国産の備長炭も含めたコストチェックをしていくのが好ましいと考えられます。
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